11月の東京都庭園美術館に行ってきました
11月26日に港区にある東京都庭園美術館に初めて行ってきました。
同館は昭和8年(1933年)に、当時皇族だった朝香宮夫妻の邸宅として建てられた建物を活用し、昭和58年(1983年)に開館した美術館です。
アール・デコ様式の本館(旧朝香宮邸)、平成26年(2014年)にリニューアルしたばかりの新館の他に、芝庭・西洋庭園・日本庭園といった庭園もあります。
東京都庭園美術館|TOKYO METROPOLITAN TEIEN ART MUSEUM
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『キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート』というボタニカルアートの展示が9月18日から11月28日の会期でやっていたので、会期ギリギリで観てきました。
東京都庭園美術館|キューガーデン 英国王室が愛した花々 シャーロット王妃とボタニカルアート|2021年9月18日(土)-11月28日(日)
入館料はそのときどきの展示によって異なりますが、キューガーデンの展示は一般1400円でした。
美術館に入らず庭園だけに入る庭園入場料は一般200円です。割引などは公式HPを確認ください。
開館時間は10時から18時 (入館は17時30分まで)ですが、11月23日から28日までは開館時間を20時まで(入場は19時30分まで)延長していたので、私は15時に行って昼と夜の庭園を観てきました。
休館日は月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館)と年末年始です。
館内は撮影できる場所が限られるので、ブログで紹介するのは庭園が中心となります。
正門。脇にはキューガーデンの展示の看板が飾られてます。
正門から入りまっすぐ進むと現れるのが本館(旧朝香宮邸)。日が暮れる前の庭園を観ておきたいので、今回は後回しです。
芝庭
本館のすぐ南側に広がるのが芝庭。朝香宮邸時代から引き継がれている芝生のお庭です。
芝庭に入って目の前に植えられているキミガヨラン。
芝庭から眺める本館。木が大きい。
安田侃『風』。
少し離れて反対側から撮ってみる。
オシップ・ザッキン『住まい』。彫刻の上に誰が置いたのか松ぼっくりが置かれてます。野外彫刻ならではというのでしょうか。
サザンカかな。
本館南側。二階はベランダですね。
斜めに伸びるアカマツ。
西洋庭園
芝庭のさらに南が西洋庭園です。
こちらも広々とした空間で、椅子に座ってのんびりしたり、絵をかいてる方が多数いました。
大きなイチョウの木が印象的でした。右下に写っているのはレストランです。
日本庭園
芝庭や西洋庭園の西側にあるのが日本庭園。こちらも朝香宮邸時代から引き継がれています。紅葉の綺麗な季節です。
橋の下に集まるニシキゴイ。渡っているときは真下でほとんど見えませんが、渡り切って振り返ると気づきます。
茶室「光華」
昭和11年(1936年)に建てられた茶室です。
奥に写るのが茶室「光華」。
近くから撮影。
通常中は、入ってすぐの立礼席までしか入れませんが、11月23日から12月12日までは 茶室「光華」(重要文化財)、秋の特別公開として一つ進んだ座敷の広間まで入れます。
普段は入れない座敷の広間。
座敷の広間から眺める日本庭園。
座敷の広間の床の間に飾られてる掛け軸。なんて書かれているんでしょうか。
美術館
館内の撮影可能エリアのみの紹介となります。
本館入り口前の狛犬的な何か。
本館2階広間に飾られたタペストリー。
芝庭のときに触れた、本館2階ベランダに飾られたタペストリー。
新館に再現された、18世紀イギリスの邸宅にあったドローイング・ルーム。ドローイング・ルームは訪問客をもてなすための応接間であり、当時の女性の教養ともされたボタニカルアートの制作の場としても使われたそうです。
夜の庭園
館内の展示も見終わると17時を過ぎていて、外は暗くなってました。
本館正面。日中に見るのとは雰囲気が違います。
正門へ続く道。このまま帰るなんてことはなく、夜の庭園も覗いてきます。
芝庭。奥に光る建物は本館。
西洋庭園から見るイチョウとレストラン。
日本庭園。
茶室「光華」。入室は16時30分までだったので入ることは出来ません。
少し離れて。
本館南側。
お買い物・感想
ミュージアムショップで買ったポストカード、ピーター・ヘンダーソン「カーネーション類」(1803年)。
展示で見たとき思ったのが、花の形は現代でも見る品種改良されたカーネーションと変わらないけど、こんな青いカーネーションないだろうし、作者はどんな思いでこの色を塗ったのか、頭に残っていたので買いました。
検索したら本作のTweetがあったので紹介。
【開幕まであと5日|キューガーデン展|9/18~】
— 東京都庭園美術館 (@teienartmuseum) 2021年9月13日
幻想的な背景に多様な植物を描いた『フローラの神殿』は、当時流行していた画家たちが描いた原画をもとに制作された豪華な図集で、独特な雰囲気が感じられます。
当館本館の旧朝香宮邸の展示空間とどのようにマッチするか、楽しみな作品です。 pic.twitter.com/CWUPv5Ycea
ボタニカルアートの展示はもちろん良かったんだけど、それ以上に旧朝香宮邸の壁紙から天井から柱からいたるところまでの豪勢な造りが印象に残りました。こんな金のかけた建物、現代じゃそう簡単には作れないぞ。以前見学した迎賓館赤坂離宮を思い出しました。
例年通りなら、春におこなわれる建物公開展で館内の撮影も出来るそうなので、今度は春に来たいところです。
他、展示について気になった個所は、現代日本では「シクラメン・コウム」と呼ばれることの多い花のことを「キクラメン・コウム」と紹介してたり、現代日本ではあまり一般的ではない名前で紹介してる植物があったのが気になりました。どういうルールで翻訳をしたのかな。
それと絵画に描かれた植物と、同種か近縁種の写真も一緒に展示されてる絵画が多数あったのですが、同種のときはともかく近縁種の場合は、全然似てないことが多くて、かえって混乱しました。
ポストカードの「カーネーション類」の絵のそばには「カワラナデシコ」の写真が飾られてましたからね。全然違うやん。
あとは今回利用しなかった庭園にあるレストランや、新館の中にあるカフェとかも今度は利用してみたいですね。
東京都庭園美術館の記事はこちら。
フォトライフでも写真をまとめています。