週末花探し

東京都を中心に花を見に出かけた記録。土曜日か日曜日の夜に週一更新。たまに読書感想文。

高尾駒木野庭園にシモバシラの氷華を見に行ってきました

12月24日に東京都八王子市にある高尾駒木野庭園に行ってきました。

同園は高尾駅高尾山口駅どちらからも徒歩15分。

園のすぐそばに「病院前」というバス停もあるので、高尾駅からならほとんど歩かなくても行ける、入園無料の小さな日本庭園です。

高尾駒木野庭園|駒木野庭園アーツ

現在11月から3月の開園時間は9時から16時です。*1

年中無休ですが、年末年始の12月29日から1月3日は休園です。

 

先月の八王子いちょう祭りの「むーちゃんスタンプラリー」で来たばかりなんですが、公式ブログで17日にシモバシラの氷華が観測されたとのことで朝早くに行ってきました。

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氷華が溶けないうちにと開園直後の9時ちょいに到着。入口の左側に雪吊りが。冬の日本庭園の風物ですね。

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入り口をくぐって目の前にある、大正時代から昭和初期ごろに建てられた旧民家。中も無料で見学出来てカフェや売店も営業してますが*2、今回はこのあと高尾599ミュージアムにも寄る予定だったので中に入らず。

以前の記事では中の写真も載せてるので、興味のある人は記事末のリンクを見てください。

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先の写真の右手下あたりにあったシモバシラの氷華。思っていたより小っちゃかった。

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氷華がどれくらい大きく成長しているか、溶けずに残っているかは、こればかりは来てみなきゃ分かんないんですよねえ。

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でも綿菓子みたいで可愛い。

 

シモバシラの氷華を知らない人のために簡単に解説しますと、

シモバシラは日本に在来するシソ科の宿根性の多年草。高尾山にも自生しています。

9月から10月頃に白い花を咲かせます。冬には地上部は枯れますが根は生きていて、根が吸い上げた水が地上の枯れ枝から染み出て、染み出た水が凍ることで氷華が出来ます。

ただ気温が高かったり雨が降ると凍らなかったり凍っても溶けてしまうので、観測はよく冷えた雨の降ってない早朝がいいです。

また枯れ枝の部分も氷華の出現を繰り返していると次第にボロボロになって氷華が出来にくくなっていきます。

*1:4月から8月は9時から18時、9月から10月は9時から17時。ただ新型コロナウィルス感染防止対策で時間の変更の可能性もあります。

*2:カフェや売店の現在の営業時間は9時あるいは10時から15時です。公式HPの記載が複数ある。

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『わたしを離さないで』カズオ・イシグロ 感想

わたしを離さないで

著者:カズオ・イシグロ

訳者:土屋政雄

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)

 

本作は2005年にイギリスで出版後、2010年には映画化、2016年には日本でテレビドラマ化もされ、2017年にはイシグロ氏がノーベル文学賞を受賞したこともあり、知ってる方も多いのではないでしょうか。

私も2006年に日本で出版されたときに新聞の書評で知り、1度手に取ったものの集中力が出なくて冒頭しか読まなかったんですよ。

その後テレビドラマを見てある程度満足しましたが、やっぱり原作も読んでおきたいと再チャレンジしてみました。

 

この作品、内容を説明するときにどこまでネタバレをするかがとても悩ましく、巻末の解説にも予備知識は少なければ少ないほどよい作品と書かれてるし、文庫版の訳者あとがきにも同じようなことが書いてます。

 

なのでこの作品をこれから読んでみたいとお考えの方は、ここから先の私の感想は読まずに、さっさと本を手に取っていただけたらいいんじゃないかと思います。

 

以下、感想。ネタバレありです。

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『知らない映画のサントラを聴く』竹宮ゆゆこ 感想

知らない映画のサントラを聴く

著者:竹宮ゆゆこ

知らない映画のサントラを聴く (新潮文庫nex)

知らない映画のサントラを聴く (新潮文庫nex)

 

この本を読むきっかけは、以前感想を書いた『この部屋で君と』の巻末にあった新潮文庫の最新刊とかにのってたからです。よく分からないタイトルに惹かれました。

竹宮ゆゆこさんの著作は直接読んだことはありませんが、竹宮さん原作のTVアニメ『ゴールデンタイム』は見たことあるんですよね。

話が進んでいくごとに登場人物それぞれの抱える問題が分かってきてすごく面白かったです。きっと竹宮さんの本は私に合ってるだろうなというか、いつか読んでみたいとは思っていました。

 

以下感想、ネタバレありです。

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石川東公園に黄葉したラクウショウを見に行ってきました

12月4日に東京都八王子市にある石川東公園に行ってきました。

同園には池の周囲にラクウショウの木が多数植えてあったので、ちょうど黄葉が綺麗なんじゃないかと行ってきました。

石川東公園|八王子市公式ホームページ

公園へ行ってみよう! -八王子北部地区の公園情報や関連するイベントのご案内-(指定管理者)

最寄り駅の小宮駅からは徒歩で約12分、北八王子駅からは約17分(Googlemap調べ)八王子駅からはバスに乗って田島橋で降りれば徒歩10分程のようです。

住宅街の中にある静かな公園です。

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ラクウショウ。メタセコイヤにも似て、まっすくと樹高の高い木です。

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ラクウショウの葉。まだ残ってはいましたが割と散っていて、週初めか先週くらいの方が一番いいタイミングだったかも。

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草の上に積もる葉。ゆっくり舞い落ちる姿は鳥の羽のようで、落羽松ラクウショウの名が合ってますね。誰だこんなシャレた名前つけた人。

ただマツじゃなくてスギの仲間なのよね、ラクウショウは。

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土の中から地上に生えてくる気根。まるで柵を飲み込むように伸びる姿は巨人の手のよう。

ラクウショウは別名「沼杉」とも呼ばれ、湿地などにも適応していて、このように根っこを地表に出して呼吸してるみたいですね。

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ラクウショウの実、さわったら手がネバつきました。油分が多いみたいです。

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『女子的生活』坂木司 感想

女子的生活

著者:坂木司

女子的生活 (新潮文庫)

女子的生活 (新潮文庫)

  • 作者:司, 坂木
  • 発売日: 2019/03/28
  • メディア: 文庫
 

本の内容

都会に巣食う、理不尽なモヤモヤをぶっとばせ! 読めば胸がスッとする、痛快ガールズストーリー。

ガールズライフを楽しむため、東京に出てきたみきは、アパレルで働きながらお洒落生活を満喫中。マウンティング、セクハラ、モラハラ毒親……おバカさんもたまにはいるけど、傷ついてなんかいられない。そっちがその気なら、応戦させてもらいます! 大人気『和菓子のアン』シリーズの著者が贈る、最強デトックス小説。 

2018年にNHKでテレビドラマ化もされた作品なので、ご存知の方も多い作品なのではないでしょうか。

ドラマはとても面白かったので、原作本にも手を出してみた次第です。

 

ドラマを見たのは2年以上前なので、細かいところはあまり覚えていませんが、そちらも思い出しながら感想。

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