みどり学級の同級生との記憶
今週はお出かけしていないので、その昔はてなダイアリーで書いた記事を掘り起こしてきました。
私の通っていた小学校には通常学級の他に、
みどり学級という、いわゆる特別支援学級に相当するクラスもありました。
ただ普段は通常学級とみどり学級の間での交流は、ほとんどありませんでした。
しかし小学四〜五年生ぐらいの一時期、体育と給食の時間だけ、私のクラスでみどり学級の男の子(以下O君)を迎えて、一緒に行うことになりました。
やってきたO君はとても明るく、クラスのみんなと友達になるのに時間はかかりませんでした。
一緒に体育をしたり、給食を食べたり、お喋りをしていて、彼と自分達に何か違いがあると感じさせるものは、何もありませんでした。
そんなO君がクラスにも馴染んだある日、私は彼と2人でお喋りをしていて、話題が外国の話になったら彼が、
「僕の両親は外国で仕事しててね……」と話し始めました。
その瞬間、私はハッと彼を迎える際に先生から言われたことを思い出しました。
事情があってO君は両親と離れてみどり学級の先生と暮らしている。だから両親のことは触れないであげてという忠告を。
私は子供ながらにあせって無理やり話題を変えました。その時の彼はキョトンとした表情をしてた気がします。
後で考えてみたら、彼の口振りはとても誇らしげだったし、遮らないでちゃんと聞くべきだったんじゃないかと。
私が聞き役に回れば、彼は大好きな両親のことをいっぱい話してくれたんじゃないかと。
そもそもO君は何故みどり学級に在籍していたんだろうか。何らかの障害を持っていたんだろうか。
なぜ先生と一緒に暮らしていたのだろうか。両親はどうしているのだろうか。
結局O君のことも、彼の在籍していたみどり学級のことも、よく知らないまま小学校は卒業してしまった。
今にして思うと、せっかく同じ学校に通っていたのだから、みどり学級との交流がもっとあってもよかったんじゃないかと思っています。
本文とは関係ないけど、サムネイル用にスズメの巣立ち雛の写真。